病気をすると、それまでの感覚を忘れる。
平常な状態を忘れる。
痺れてない頭ってどんなだったか、
骨がくっついてるってどんなだったか、
骨が痛くないってどんなだったか、
心臓が苦しくないってどんなだったか、
眼が痙攣しないってどんなだったか、
指が五本あるって、手や脚があるってどんなだったか、
走るって、歩くって、・・・どんなだったか。
休日の昼間の街中はどんなだったっけ、
外の空気ってどんなだったっけ、
ひとの笑い声ってどんなだったっけ、
物を食べるって、噛むって、飲むって、がぶ飲みするってどんなだったっけ、
・・・・そもそも、空腹感って、・・・・・どんなものだった・・?
こういった記憶を忘れてく。
だから病気は、「気の病」と書くのだろうか。
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